からだ関係雑感」カテゴリーアーカイブ

「小さい動き」の小ささはどの程度?

 「それでは手足の指をゆっくり少しずつ動かしましょう」と言って、人々の動きを見ていると、人によってこんなに「少し」や「ゆっくり」の程度が違うのかと思う。
 それは仰向きになり眼を閉じている状態なので、他の人が見えず、それぞれの人が思っている「程度」がわかる状態だ。
 「小さい動き」と言った場合、人によって「小ささ」は全然違う。たまに、「えっ、それが小さい動きなんだ・・・。」と思うこともある。なかなか新鮮である。
 動きの大きさや速さの物差しは人によって全然違う。

形をみせる

 先日、クラスで教えた後、帰宅途中の車の中で何となく考えたこと。
 ヨガクラスの場合、初めてやるものに関しては、生徒さんに見本を見せて、説明してから動いてもらうことが多い。見本を見せた段階で、それぞれの人の中で既に情報がかなり処理されてしまう。そのために、その形に持っていくために、自分のパターンを無意識になぞって、動いてしまうことが多いように感じた。
 私のほうでは、動き方のポイントなども伝えてはいるけれど、人によっては、その部分を飛ばしてしまい、最終形へと既に意識が行ってしまう。その間の部分は、強力に自分の癖に支配されている。最初と終わりの間の意識が薄いので、自分がどう動いているのかがあいまいになる。最終形を見た瞬間に、その形に支配され、自分のパターンが作用しだす。
 ああ、だからフェルデンクライスは見本を見せずに、言葉だけの指示で進めるのかと思った。フェルデンクライスはその「間」である過程を大切にするメソッドである。自分のパターンを壊していく過程でもあるフェルデンクライスでは、きっと形を見せることは禁じ手なんだ。
 ヨガでも、ポーズそのものと同時にポーズからポーズへ移る過程も大事だと思う。けれども、実際自分がどう動いているのかを認識することは大変なことだ。繊細な観察力が求められる。フェルデンクライスとはアプローチが違うけど、でもその部分を磨くことによって、きっとヨガはもっと魅力的なツールになるだろう。

ゆるめる

 プロフィールのところで、マイブームに「仙腸関節をゆるめる」と書いた。最近、ヨガのポーズをするのに、伸ばすだけでなく、緩むことが大切なんだと感じている。全身がフニフニになり、脱力することとは違う。力を抜くことではない。
 昨日クラスで教えていて、ふと「緩めることは動くスペースもしくは環境をつくること・・・か。」という思いがよぎった。緩んでいないと、動けるスペースが広がらないんだな。何だか書くと当たり前のことみたいだけど、自分のからだで実感したので、そうだったんだ~と改めて理解した。この場合は、<緩める=固めない>と思っていただいてもいい。昔、よく「体の中にスペースをつくるように」とクラスの中で指示があったことを思い出した。こういうことだったのかな?
 ヨガの場合、緩めることは目的ではないけれど、緩んでいなければ、動きが生きてこないし、可動域も広がらず、ただ筋肉を伸ばすだけのストレッチになってしまう。
 力任せにポーズをするのではなく、呼吸や重力や、いろいろなものをうまくコーディネートする。緩める部分は緩め、伸ばしたり、押したりする。緩んでいれば、床等を押したときに体全体にその力が伝わるはずだ。固めていると、その力はそこで止まってしまう。
 ただし、その「緩める」ということは、かなり難しい。自分の状態が緩んでいないということさえわからないのが普通だと思う。
 さらに、固い場所が原因だとは限らない。私は仙腸関節を固めやすい方だけど、その原因は首だといわれているの。
 「緩める」ということは、永遠のテーマのようなものだ。現代人の生活で、緩んだまま仕事をして、都会を歩き、生活をするのはかなりきつい。きちんと仕事をしたり、生活をするために、無意識でみんなどこかを固めて、必死で生きているのだと思う。だから固めることは、自分を守るために、生きるために必要な鎧みたいなものだ。
 けれども、緩んだ状態に戻れたり、緩んだ状態があることを知っていることは、知らないこととは全く違う。その鎧は選択肢の一つで、着ることもできるし、脱ぐこともできるという認識を持てるかどうかが大切なんだと思う。その鎧自体は悪者ではない。
 
 私にとって、その辺の助けになっているのはフェルデンクライスメソッドだったりする。ヨガとは全然違うけど、ヨガにも日常生活にもとても影響のあるボディワークだと思う。
 話題が飛んだ文章だなあ。落としどころが違うところ行っちゃった。
 
 

昔のノート (2005年7月15日アップ)

 ヨガのワークショップに出たときにとったノートは結構たくさんある。基本的には、ワークショップ中でなくてワークショップが終わった後や休憩時間にメモをとるようにしている。1998年頃、S先生のワークショップに参加したときに、休憩時間中にノートをとっていたら、「ノートをとるな。からだで覚えろ。」と言われたこともある。でも、その先生も、最近は昔のように言わなくなったし、DVDも発売されているので変わったものだ。数年前はメモまでくれた!(あの時は本当にびっくりした)

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最近よく言われること(2004年12月10日アップ)

 「筋肉ついてますよね~」というのが、最近よく(特に生徒さんから)言われる言葉である。ヨガを教えているときは、脚のポジションとかがよくわかるように、ピッタリするボトムを着用しているせいだろう。言っている人は、基本的にほめてくれている場合が多い。別にムキムキではないし、ぜい肉もお腹周りや二の腕にしっかりついている。でも、自分自身でも、今年の秋頃ポーズをしているところをデジカメで撮ってみたら、脚が(特に太もも)が結構しっかりしているのにびっくりした。たくましい脚だった。いきなり、こんなになったわけではないけれど、「最近特に筋肉ついてきたよね」と昔からの友人にも言われたっけ。

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