昔のノート (2005年7月15日アップ)

 ヨガのワークショップに出たときにとったノートは結構たくさんある。基本的には、ワークショップ中でなくてワークショップが終わった後や休憩時間にメモをとるようにしている。1998年頃、S先生のワークショップに参加したときに、休憩時間中にノートをとっていたら、「ノートをとるな。からだで覚えろ。」と言われたこともある。でも、その先生も、最近は昔のように言わなくなったし、DVDも発売されているので変わったものだ。数年前はメモまでくれた!(あの時は本当にびっくりした)


 アメリカに滞在中のノートも数冊ある。ところが読めないところが多い。自分の字が読めない・・・。英語と日本語がごちゃごちゃで、なぐり書きで、特に判明しづらい英語が多い・・・。そんなノートを久しぶりに開いてみたら、今のほうが納得できる言葉が多い。当時よりも少しからだの使い方が変わってきたせいだと思う。
 ドナ・ホールマン(Dona Hollman)という有名なイタリア在住の先生のワークショップが、住んでいたところに近い場所で3日間あって、ちょうど夏休み中だったので参加した。ドナ・ホールマンは女性だけど、どちらかと言えば力強いヨガをする人だと思う。でも、無理をしている感じは全く無い。昔はかなりキャラクターもきつかったらしいけど、私が受けたときはそんなでもなかった。内容は、バックベンドいっぱい、インバージョン(逆立ち)いっぱいで、それなりだった・・・。
 そのワークショップのある日のメモの中に、汚い英語で(きっと文法も間違っている)こんなことが書いてあった。
-trust your nature(自分のnatureを信じる)
-not muscler movement. using gravity,bone(筋肉だけの動きでなく、重力、骨を使う)
-you should enjoy. not do hard.(楽しんでやる。きつくしない)
-don’t push. just hold. present.(無理しない。今の状態にいる。)
-すべての動作には反対の動作があり、elong(伸ばす)するには反対の動作が必要。
(ドナはstretchとは言わずelongを使っていた)
-一つの動きからポーズ全体の形が変わる。
 ワークショップ中、ドナがやっているときは、こんなふうにできないよ~と思ったことをいまでも覚えている。アームスタンディングで足をあげていくとき、ドナの足は本当にゆっくりきれいにあがっていった。私は当時、足で床を蹴らないと足を上げることができなかったので、何で蹴らずに足が上がるんだろうと思っていた。でも、確かにドナは蹴っていなかった。ドナは自分の重心の移動をうまく使っていただけだ。自分ができるようになると納得する。
 もちろん、自分の重さをスムースに移動して、動きやすくするためには、ヨガアサナの場合、背骨や関節の柔軟性などは求められるし、ある程度の筋力も必要になる。特に一旦ポーズに入って、ホールドするときに、支えていられる筋力がいるように思う。
 最近になってようやく、実感として、重力、骨を使うことが少しずつ感じることができるようになってきた。もちろん、ドナ以外の先生も似たようなことを言っていた。重力、重心、自分の重さなどをうまく使うことは、ヨガのポーズをやる上で大切なことだし、筋肉だけで動くものではない。また、重さをうまく使うことによって、もっと楽になっていく。
 私たちは基本的に重力に逆らって、立ち、歩き、座り、日々の生活を送っている。何もしていないようだけど、実はすごくがんばっていたりする。そして、自分の癖でからだを固めたりしてもいる。
 重力を使うということは、地球や宇宙と自分との関係性を意識することでもあるはずだ。また重力を使うということは、からだを解放していくことでもあるような気もする。がんばっているところを手放すことができたときに、多分違う場所にいたりする。
 と、まだうまく手放せない私は思ったりする。お尻がやっと柔らかくなってきたので、少しずつは進歩しているかも。
 自分の重心、重さが前よりも意識しやすくなってきたのは、正直を言えば私の場合フェルデンクライスメソッドによるところが大きい。ヨガだけでないところが、先生たちすみません気分だけど・・・。でも、そのおかげでヨガアサナもやっぱり奥が深いなあと思っている今日この頃です。

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