重力との関係 大地との対話

 地球上で生活している生き物は全て重力から逃れられません。私達が行動することは全て重力の影響を受けています。寝ている時は人間の動きの中で一番重力の影響を受けない姿勢です。
 ヨガのポーズももちろん重力と関係があります。立つポーズ、座るポーズ、全てからだのどこかで床を押しています。例えば足の裏、手の平、坐骨などがすぐ浮かぶと思います。ポーズによっては、肩甲骨、頭、お腹、肘などいろいろなところが床に接します。
 床と接している部分を通して、私達はそこに自分の重さをかけて、床を押しています。「押す」ということはどういうことでしょうか?自分が床を押すことは、逆の言い方をすれば、床が私達を押していることでもあります。作用反作用の法則です。床が押す力は私達のからだに伝わり、どこかに影響を及ぼします。
 ヨガのポーズもうまく押す力を使うことがあると思います。脚を使うとか腕を使うというのは、ただ筋肉を固くさせてしっかりさせるだけでなく、脚や腕を通して、力を伝えていくという意味もあります。
 その力を無駄なく伝えるために、骨のアライメントを整える必要があるのだと思います。骨をいい場所に配置するために、筋肉の助けが必要です。いつでも微調整ができるように、筋肉を固くするのではなく、筋肉の余裕も必要に思います。力だけで持っていっているポーズを見ていると外側が強調されて、内側に余裕が無いように感じます。あまり気持ちよくありません。
 自分の重さを上手に使うことによって床からの力を利用して、自分のからだを伸ばしたり、起こしたり、優雅に動いたり、そんなことのために自分のポジションが大切だし、アライメントが言われるのでしょう。
 ある意味、物理的な話ではありますが、言い換えれば大地との対話の中で自分のポーズを見つめることだと言えないでしょうか。ヨガのポーズは、自分のからだで地球との対話をするようなものでもあるように思います。自分の筋肉だけでがんばらず、骨をいいように大地に立たせ、大地が支えてくれている力を自分の中に取り込んでうまく使うことができるように。
 そのためには、自分を観察することが必要であり、あせらずゆっくり自分のからだとの対話を続けていくことだと思います。
 書いたことは、昔にいろいろな先生がおっしゃられたコメントや、フェルデンクライスなどをやって、それがいっしょくたになり、私がそうだよな~と思った、ヨガのポーズに関するほんの一面です。
 
 私の大好きな佐治晴夫先生が人間のサイズと地球との関係について、少しだけ毎日新聞の記事に書かれていました。時間が経つと消去されますが、まだ1ヶ月くらいはありそうです。

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