自分のメモを兼ねて オススメ本「動物感覚 アニマル・マインドを読み解く」 テンプル・グランディン著

「動物感覚 アニマル・マインドを読み解く」 テンプル・グランディン著
“Animals in Translation” by Temple Grandin
第6章 動物はこんなふうに考える 
より抜粋
P344~345
言葉がじゃまをする
 イルデフォンソの精神生活でスーザン・シャラーが触れていない面がひとつある。目に見えるこまかい情報の記憶だ。イルデフォンソの視覚的な記憶は、手話をおぼえる前は、ふつうの人よりもすぐれていたのだろうか?言葉は視覚的な記憶と抑圧することがあきらかになっている。これは「言葉の隠蔽効果」と呼ばれていて、広く認められている現象であることは、第3章で述べたとおりだ。・・・・(中略)・・・・
 ふつうの人にとって言葉は、おそらく、フィルターのようなものなのだろう。動物あるいは自閉症の人にとって最大の闘いは、環境から押しよせる詳細な情報に対処することだ。言葉をもっているふつうの人は、こまかいことをなにもかも意識して見る必要はない。でも、私はそうして見るし、動物も見る。こまかい情報はけっして消えない。・・・・・
P350~351
自分でつくった話にとらわれる
 ふつうの人は一般的知能が高いために、賢くなりすぎて損をしている場合がまちがいなくある。私がよく取り上げる例に、レバーを押す作業で人間に勝ったネズミの話がある。何年か前にある人が、ふつうは動物でしかおこなわない標準的なオペラント条件づけ作業のような実験をして、ネズミと人間を比較しようと考えた(お忘れかもしれないが、オペンラト条件づけとは、動物や人間が実験者から求められたことをしたときにごほうびをもらうことだ)。ネズミと人間はテレビを見て、画面の上半分に小さな点があらわれたらレバーを押さなくてはならない。人間の被験者は、それが求められていることだと告げられていなかった。ネズミと同様に、それを自分で見つけ出さなければならない。
 実験では、点が画面の上部にあらわれる時間の割合を70パーセントに設定した。まちがった反応をしてもなんの罰もないのだから、いちばん賢い作業は、実験時間の100パーセント、最初から最後までレバーを押すことだった。そうすれば、点の出現パターンがどういうものかわからなくても、結局、実験時間の70パーセント分はごほうびがもらえる。
 ネズミはまさにそうした。画面が変わるたびに、レバーを押しまくったのだ。
 ところが人間はそれを思いつかなかった。法則を見つけ出そうとして、レバーを押すときもあれば、押さないときもあった。法則をみつけたと思った人もいて、その法則に従って、レバーを押したり、押さなかったりした。しかし、まどわされていたのだ。人間は結局、法則が見つけられず、最後には、ネズミが人間よりもたくさんごほうびをもらった。
 ネズミが人間よりも成績がよかったのは、前頭葉の能力が低い、あるいは言語がないせいか、あるいはその両方だったのだろう。人間についてひとつわかっているのは、意識的な言語をつかさどる左脳が、状況を説明する話をつねにつくりあげているいることだ。ふつうの人の左脳の中には「通訳」がいて、なにかをしているときや思い出しているときはいつも、それについてのでたらめでこまかな情報をかたっぱしから取り入れて、すべてをすじの通るひとつの話にまとめあげる。つじつまの合わない情報があるときには、たいていの場合、削除するか書きかえる。左脳がつくる話の中には、いちじるしく現実離れしていて、創作と思えるものもある。
 レバーを押す実験のときも、「通訳」がじゃまをしたのだろう。人間の被験者は、点に関する話をみつけようとし、いったん見つけ出すとその話にこだわった。それからは点の話がさまたげになって、そんなものなど放っておいて画面が変わるたびにレバーを押せばいいことに気づかなかったのだ。

目からウロコの話ばかり。
動物と暮らしている人にはぜひ一読をおすすめします。
そうでない人にもかなり面白い本。
上記に出てきた「言葉の隠蔽効果」に興味があってちょっと調べてたら、
こんな記事があった。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/scotland/edinburgh_and_east/7859385.stm
その中にあった記述。
”The researchers think the loss of performance was due to an effect called verbal overshadowing, which makes the brain focus more on language centres rather than on brain systems that support the skills in question.
The study, which also involved the University of Michigan, marks the first time researchers have claimed to demonstrate that verbal overshadowing can adversely affect motor skills. ”
フェルデンクライスメソッドのトレーニングコース中に、
レッスンをしながらメモをとらない方がよいと言われていた。
メモをするなら、家に帰ってから、
覚えていることだけメモしたほうがよいと言われた。
BBCの記事は大雑把に言うと、
言語化することで言語中枢が運動中枢に影響を与え、
ゴルフのプレーに悪影響がでるという内容だ。
うまくまとめられないけど、
みんなつながっているようだ。

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