フェルデンクライスメソッドと障害のある子ども

先週フェルデンクライスのアドバンス研修会に参加してきた。先生は私が受けたトレーニングの教育ディレクターのエラット・アルマゴール先生と、アナット・クリヴィンヌ先生。今回は障害を持っている子どもへのレッスンをメインにした研修会で、実際に子どもたちにレッスンをする時間も設けられていた。

フェルデンクライスメソッドのプラクティショナーは障害を持っている幼児や子どもへのレッスンを行うことも多い。以前にかなり重度の障害がある子どもをエラット先生がレッスンするのをみていたときに、レッスンの最初と最後でその子の表情がずいぶん変わったことにびっくりして感動してしまったことがある。

今回もエラット先生やアナット先生のレッスンデモをみていて、そういうことはたびたび起きていたし、実際に変わっていく姿も目にして、フェルデンクライスメソッドの持つ可能性について改めて感じることが出来た。

フェルデンクライスはその子どもができないことに対応するのではなく、できることを見つけていく。そのできることを手がかりに、さらによりよくできるように環境をととのえ手助けをする。

そしてエラット先生は、子どもの発達は、もともと発達の階段があって、こどもはそこを1段1段上っていくのではなく、子ども自身が自分で階段をつくりながら上っていくのですと話していた。私達はその階段をつくる手助けをする。

私も今回レッスンをさせてもらったSちゃんが、時おり自分の体を感じていると思う瞬間が何回かあった。10歳くらいの女の子で、最初はどうコミュニケーションをしたらよいのかわからなかったけど、私の想像以上に彼女は自分のからだを感覚しているようだった。1回のレッスンでできることはほんの小さいことかもしれないけど、もしこのようなレッスンを続けていくことができれば、Sちゃんができることが増えていくのは間違いないように思った。