トリコーナアサナについての雑感(長いで)

ひさしぶりにヨガに書いてみました。
スタンディングポーズのウッティタ・トリコーナアサナ(三角形のポーズ)は、
きっといろいろなヨガのスタイルで練習されているスタンダードなポーズだ。
私はヨガとの出会いがアイアンガーヨガ系の先生達だったので、
昔はよくやったポーズの一つだ。
だけど、何年経っても頭の位置がうまくいかず、
首がきついポーズで、
好きなポーズではなかった。
一体どうやったら、首が楽になるのか、
頭頂部を下げるといいらしいと聞き、
やってみたけどそれでもうまくいかなかった。
ヨガを教え始めたときも、トリコーナアサナはやっていたが、
生徒さんには無理しないように、
顔は前向きでという指示をしていた。
ここ数年はクラスはシャドウヨガのスタイルを基本にやっているので、
ほとんどトリコーナアサナはやっていなかった。
自分の練習でも取り入れることは少なかった。
2009年のザンダー先生の札幌での週末ワークショップは、
シャドウヨガの3つ目のプレリュードフォームを中心に進められた。
その中にはパリブルッタトリコーナアサナ、パールシュヴォッターナアサナ、
ウッティタ・トリコーナアサナの連続が入っていて、
自分でも久しぶりにやったので、かなりふらついた。
その数年間前にもザンダー先生がトリコーナアサナについてお話してくれたことがあって、
自分が今まで思っていたやり方と違い、少し混乱したことがあった。
2009年に受けた後も、まだ自分の中で整理ができなかった。
昨年のワークショップでは、ザンダー先生は別のトリコーナアサナを教えてくれた。
スクワットでやる方法で、とても新鮮なものだった。
私のヨガのクラスでは、シャドウヨガの3つのプレリュードフォームを中心にクラスを進めていて、
今はあるフォームを何ヶ月かやったら、違うものをやるような形になっている。
それで今年の1月からは立ちポーズのトリコーナアサナが入っているシリーズを始めた。
それで自分でやって驚いたのが、自分のトリコーナアサナがずいぶん変わったということだ。
2009年のワークショップの後で、自分でも練習することは時々あったけど、
そのときとは明らかに変わったように感じた。
おそらく昨年のワークショップでのトリコーナアサナの影響と、
自分自身のからだの変化と両方あると思う。
年齢は重ねているけれども、
昔よりも体に対する意識はあるし、
基本的には若いときよりも今の方が動きやすい。
からだの変化や意識に関しては、
私の場合はフェルデンクライスメソッドの影響もはずせない。
ヨガのお稽古やフェルデンクライスなどの影響で、
先生のおっしゃっていることが、
前よりもからだで理解できるようになってきているのだろう。
もちろん、今も???な部分はたくさんある。
何年も経ってから、「!」と思うことはよくある。
さて、トリコーナアサナに戻ると、
首も前から比べると格段に楽になった。
だけど、まだ完全には楽じゃないので、
どこかにまだまだ硬さが残っているのだろう。
それで自分が持っているヨガの本を見て、
いろいろな人のトリコーナアサナの写真を見た。
私が習っていた先生の写真もある。
みんなきれいなんだけど、首に関してはきつそうな人が多い。
頭を首で支えている。
一般的なトリコーナアサナの指示として、
(私も昔よく聞いた指示だけど)
胴体をまっすぐにして、股関節から曲げるようにさせる。
(胴体の下側になる方の側部を伸ばすようにさせ、胴体を曲げる)
最近ちょっと検索して調べてみたけど、
今もそういう指示が多そうだった。
もちろん、スタイルによって違うとは思う。
だけど、今そうやるとわかるんだけど、
その姿勢で顔を上に向けようとしても、
背骨が動ける状態ではなく胸も動かず、
首を使うしか方法が無い。
首の筋肉は、首を左右に回転したり、
曲げたりいろいろできるけど、
頭の重さを支えるには負荷が強すぎる。
それは首の筋肉の仕事じゃない。
頭の重さは基本的に骨格で支えるものだ。
だから、上記のやり方で顔を上に向けることは土台きつい話で、
からだの仕組みにあまり合っていない。
その状態で頭頂部を下げたとしても、
楽になることはない。
だけど、アイアンガー先生のトリコーナアサナの写真は違う。
(「ハタヨガの真髄」)
頭は脊柱、骨盤、脚につながり支えられている。
首はおそらくストレスがない状態だ。
胴体、脊椎の使い方がまるで違い、からだ全体のつながりが写真からも感じられる。
からだの中心、脊椎の動きから胸が開き、頭の回転が生まれている。
頭はそこにあるべくしてあるような感じ。
背骨からのつながりで、自然に顔が上を向きたくなるように見える。
ザンダー先生が言っているようにやると、
アイアンガー先生の写真のようになるはずだ。
アイアンガー先生ようにはできなくても(できないけど)、
方向性は同じになる。
ザンダー先生が昔からおっしゃっているように、
お腹を強くすることがとても重要だ。
そこから力がからだ全体に行き渡るように思う。
大雑把なレベルで言えば、内側の腹筋の強さ、
まずはそこからだと思う。
10年前と今とで自分のからだも全然違うけど、
10年前のやり方では、けっして首のきつさはとれなかったということを、
つい最近発見したっていう話でした。
今もトリコーナアサナが完全に楽ってわけではないけど、
10年前とでは全然違う。(同じだったら困るけど・・・)
私のヨガのポーズを昔から見せられているフェルデンクライス仲間でもある友人に、
このことを話して、ちょっとやって見せたら、
「全く違うポーズになってるよ!!今の方が全然いい。」と言っていた。
もう一つ。
昔、ザンダー先生以外のいろいろな先生のクラスに参加しているときに、
立ちポーズのときは「(後ろ)脚を使いなさい!」っていう指示をすごく言われた。
私も教えはじめの頃はそう言っていた。
それもその通りのことなんだけど、
ここ最近それだけだと不十分だと思うようになった。
例えばパールシュヴォッターナアサナなどの前向きで脚を開くポーズをするときに、
骨盤が傾かないようにと指示をする。
どうしても前脚の側の骨盤が下がりやすくなるからだ。
骨盤が傾くと前脚に必要以上に負荷がかかり、
バランスをとることも大変になる。
お腹が使えないとそうなってしまう。
脚が前後に開いている場合は、
とくに前脚側の腹筋を使うことになる。
腹筋の強さは左右で違う場合が多い。
脚の強さも左右でずいぶん違う場合が多いけど、
腹筋も左右差がある。
こういうポーズでは左右で自分の安定感が違う場合が多い。
脚の違いだけでなく、腹筋の違いも意識してみると面白いと思う。
立ちポーズは脚を強くする効果があり、下半身を強くすることは、
自分の土台をつくる。それに異論は全く無い。
だけど、脚を使えと言う前に、
脚が使える状態にあるかどうかが重要なんだと思う。
立ちポーズの時に脚を使える状態にするためには、
お腹が働く必要がある。
下半身と上半身をつなぐ部分、からだの中心が何をしているかで、
脚が使えるか、その力を上半身に伝えていけるかが左右される。
からだ全体のつながりをつくれるかどうか、
お腹がとても重要になってくる。
ポーズはからだのそれぞれの部分が適切な仕事をして、
からだ全体の調和から生み出されるものだ。
そうしたときに、からだを流れるものが生まれるのだと思う。
私たちはそこに向かっていくためにお稽古をする。
ザンダー先生が昔から伝えられている「腹」の重要性。
現代のヨガでは忘れられているとおっしゃってもいた。
やっぱりベース、中心になる部分なんだと思う。
私が感じられるのは、からだの粗雑な部分だけど、
自分の中でいろいろとつながって、
ガッテン、ガッテン、ガッテンしているつい最近なのである。
ザンダー先生のワークショップは11月11日から18日まで札幌で今年も開催されます。
まだ詳細は決まっていませんが、主催の瑜伽庵さんのサイトはこちらです→瑜伽庵

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