呼吸に聞いてみる

自分のからだの状態を客観的に認識できない場合は少なくありません。

私達は自分の普段の感覚が基本になっています。

例えば立位で足を腰幅くらいに開き、

左右の足に均等に立ってみてといった場合、

四つん這いで左右の膝に同じ重さが乗るようとしてといった場合、

自分が普段立っている足の方により乗った状態で中心を決めてしまう

ということが少なからず起こります。

 

こちらから指摘をすると驚き、

実際に私が力をかけてみると、

自分が最初にいた場所よりも安定感が増すことに驚いたりします。

 

骨がうまく立つ場所にいることは、

その状態での体験がほとんどないために、

最初は少し変な感じがすることもあるようです。

自分としては中心ではなくて、

より右に乗っていたり、左に乗っていたり感じます。

普段右に乗っている人は左にすごく乗っている気がします。

 

立位で骨盤を立てて、ほぼ骨で立つような位置に調整した場合は、

ほとんどの人が前かがみになっていると感じます。

けれども周りで見ている人は、そんなことには感じません。

より背が高くてすっきりした印象を持つ場合が多いのです。

 

ヨガクラスでやる場合は、ATMやFIの結果でそうなったのはないので、

本人はすぐに普段の姿勢に戻ってしまうことが多いのですが、

感覚だけでも感じてもらいたいのと、

どこから動くかで動きやすさが違うことを感じる機会になります。

自分の姿勢を客観的に感じることは難しいのですが、

動きやすさの違いは多くの人が感じます。

 

それからほとんどの人がわかるのが自分の呼吸の深さです。

小学生でもはっきりと違いを言います。

 

どう立っているかで呼吸は全然違います。

楽に立っているなら呼吸は自然に深くなります。

 

フェルデンクライスのレッスンでは、

息を止めていないか、呼吸は楽にしているかと

呼吸に注意を向ける指示をよくします。

 

自分の姿を見ることはできませんが、

普段の生活でも呼吸を目安にすることは

1つの方法だと思います。